大好評をいただいている2020年のライブ配信セミナーシリーズ「教本カリキュラムの研究」、第6回は11月17日に配信でした。お題は「年齢別アプローチ」。
セミナーアンケートに必ず「2・3歳の幼児向けの本が知りたい」「小学校高学年初心者向けの教本が知りたい」「大人向け教本が知りたい」というご質問をいただきます。
これについてお答えするセミナーです。
ですが、一覧表を作ってハイそれを参照して終わり、というわけにはいきません。
2・3歳は、言葉を使ったコミュニケーションや音感がどの程度発達しているかによって、内容にかなり幅があります。
小学校高学年の初心者は、理屈がわかり言葉の説明を理解してくれるけれど、感覚的にさっと真似をすること自体が、幼児よりもぎこちなく思えることもあったりします。
そして大人の生徒さんは、まったくの初心者でもある程度こちらが言うことがこなせていく場合、何度言ってもまったくぴんとこなくて苦労する場合、そして再開組となるとまったく人によって状況が違います。
さらに考慮したい事柄としては、音楽的な好みがあります。ポピュラー志向が強い、知っている曲ならばテンションがあがるが知らない曲だと手掛かりがなくイメージがわかない、比較的クラシカルな曲でも抵抗がない、音楽的に充実していない曲には見向きもしない、自分で弾けることがとにかくうれしくて弾きたがり、こうした好みも反映しておくことがモチベーションを上げる、ひいては練習時間の確保につながります。ただ難易度順に与えればいいというものでもないのです。
こうなると〇才だから「〇才向け」という教本を持ってきてそのまま与えればいいというような、雑なアプローチではなかなかレッスンの定着が見込めません。
そのために必要なカリキュラムの全体を描き、習得していくべき要素は何か、その順番は、何と何を並行していけばいいのか、年齢的な発達段階や知的な理解力、手の骨の発達など、いくつかの要素をトータルに把握して、順番に並べます。これがカリキュラムのスコープとシークエンスです。
(このあたりよくわからない方は私の「ピアノ教本ガイドブック」を参照のうえ、ライブ配信セミナーも全6回で受講していただいたほうがいいかもしれません)
・・・と、なんだか大風呂敷を広げたみたいになってしまいましたが、
そう、大きな風呂敷を広げて全体像を見渡し、どの位置にいるのか生徒さんのスタート地点を探す、そんな作業ができるようになるために、2時間でお話できることは限られますが、それをやってみようという試みです。
単発受講は2500円。年間通しで6回受講ご希望ですと12000円。1・2・3・4・5回目は、すでに録画がありますので、そちらを受講していただく形になります。
受講ご希望の方は、山本までお問い合わせを
https://mimeyama.jimdo.com/お問合せ-mail/
いただくか、facebookのMime Yamamoto までメッセンジャーでご連絡ください。